積載重量と燃費の関係 | VITZ |
車に無駄な荷物を積むと燃費が悪化するといわれている。エンジンが行う仕事は空気抵抗、転がり抵抗、登坂抵抗、加速に消費され、空気抵抗以外は車重とともに増大するのであるから当然である。 ただ、どの程度悪化するのか検証しようとすればテストベンチでなければ難しい。実走行では道路条件、混雑等の状況により燃費はいくらでも変わるからである。テストコースであっても、気温、気圧、湿度、風向、風速が変われば燃費は変化する。燃料の体積すら燃料温度により変化する。また、満タン法による測定では、ガソリンスタンドの燃料メーター誤差に加え、満タンの判定(どこまで入れるか)が難しく、これが誤差をかなり大きくしている。 したがって、雑誌、インターネット上での燃費の評価にあたっては、このようなことを考慮する必要がある。 私の場合、距離を稼ぐのは実家に行く時であり、その道路条件、渋滞の程度は比較的揃っている。とはいっても実家から両親を乗せて買い物に行ったり、さらにドライブに行くこともあるし、季節もばらばらであるが、実家に行く時に限って、乗車重量と燃費の関係を整理してみた。下表は実家往復時の燃費一覧である。 |
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補給 時期 |
距離 (km) |
補給量 (L) |
燃費(km/L) | 走行状況 | |
人数 | その他(距離は概数) | ||||
2009/1 | 238.7 | 10.65 | 22.4 | 3-4 | 実家往復(高速50km+一般170km)、実家近所買い物、30分雪(路面水浸し) |
2008/10 | 238.3 | 9.92 | 24.0 | 1-3 | 実家往復(高速110km)、実家近所買い物等、エアコン70%稼動 |
2008/9 | 237.1 | 11.17 | 21.2 | 1-3 | 実家往復(高速55km)、実家近所買い物等、エアコン90%稼動 |
2008/8 | 263.0 | 11.02 | 23.9 | 3 | 実家往復(高速55km)、実家近所買い物等、エアコン100%稼動 |
2008/7 | 220.3 | 8.73 | 25.2 | 1 | 実家往復(高速55km)、エアコン100%稼動 |
2008/7 | 386.0 | 16.38 | 23.6 | 1 | 実家往復(高速90km+一般130km)、実家からドライブ、エアコン50%稼動 |
2008/7 | 231.9 | 10.28 | 22.6 | 1-3 | 実家往復(高速110km+一般110km)、他は実家近所買い物、エアコン80%稼動、30分豪雨 |
2008/5 | 237.4 | 11.62 | 20.4 | 3-5 | 実家往復(高速55km+一般165km、往路45分渋滞・強風向風)、実家近所買い物、エアコン30% |
2008/1 | 237.3 | 10.04 | 23.6 | 3-4 | 実家往復(高速55km+一般165km)、他は実家近所買い物 |
2007/11 | 260.8 | 12.05 | 21.5 | 1-3 | 実家往復(高速110km+一般110km)、他は実家近所買い物 |
2007/8 | 367.6 | 18.62 | 19.7 | 3-5 | 実家往復(高速55km+一般165km)、実家からドライブ60km、駅/温泉等送迎、エアコン100%稼動、猛暑 |
2007/6 | 399.4 | 15.9 | 25.1 | 1-3 | 実家往復(高速55km+一般165km)、実家からドライブ170km、エアコン20%程度稼動 |
2007/4 | 287.6 | 12.15 | 23.7 | 3-5 | 実家往復(高速110km+一般110km)、高速20km渋滞、実家近所買物・観光50km |
2007/1 | 250.7 | 11.29 | 22.2 | 2-3 | 実家往復(高速55+一般165、復路渋滞のため迂回(市街地通過))、実家近所買物20km |
2006/10 | 244.5 | 10.60 | 23.1 | 1-3 | 実家往復(高速110km+一般110km、往路は強風/強雨)、実家近所買物15km、エアコン20%程度稼動 |
2006/8 | 331.8 | 14.68 | 22.6 | 2-3 | 実家往復(高速110km+一般110km)、実家付近買物・送り迎え等、エアコン100%稼動 |
2006/5 | 270.1 | 11.35 | 23.8 | 3 | 実家往復(高速110km+一般110km)、実家付近買物30km |
2006/1 | 284.4 | 12.94 | 22.0 | 3 | 実家往復(高速110km+一般110km)、実家からスキー場往復等(一般(山間))40km |
乗車人数に幅があるが、最初の数字が1の時は私一人で往復した時、3は妻と子の3人で往復した時、2は妻と子のどちらかが、片道のみ別行動をとった時である。
人間を含む積載重量を、1人乗車時:75kg、3人乗車時:185kg、2.5人乗車時155kgとし、横軸に積載重量(kg)、縦軸に燃費(km/l)をとり、積載重量と燃費の関係を整理すると右図のとおりとなった。積載重量が大きい時と、積載重量が小さい時の燃費の幅を見れは、積載重量が小さい方が燃費がよいことが分る。 |
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仮にヴィッツ1.0Fのカタログ重量980+1人乗車重量75=1055kg
の1割(1055×0.1=105.5)増加すると、図中の関係式から、燃費は 105.5×0.008=0.844 km/l 悪化することになる。 これは1人乗車時の燃費 23.869−75×0.008=23.27 の3.6%、つまり、重量1割増加で燃費3.6%悪化ということになる。 走行抵抗のうち空気抵抗は車重に関係ないので、車重を1割増しにしても燃費が1割悪化するわけではない。また、実家往復時は市街地走行に比べ加減速時間が少ないことも、燃費悪化がそれほどでもない原因である。 |
仮に積載量20リットル、15kg程度削減したとすると、1人乗車時のヴィッツでは上図の関係式から、燃費は0.5%程度改善されることになる。これが市街地走行であれば1%程度改善されるだろう。 もちろん、これは他の要素が満タンにしてもしなくても全く同じであるということが前提であり、私は「燃料補給時は満タン」を心がけたいと思う。
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